2007年8月17日金曜日

ドミノ

恩田陸著「ドミノ」を読む。なぜか中学生に面白いから読めと勧められたので(笑)。

この作者の本を読むのは初めてなのだが、実際のところ、とても面白かった。

当初は全く無関係に進行するいくつかの場面が並行して描かれるが、それらが徐々に絡み始めて、最後には1つに集約するという筋書き。しかも、27人と1匹の主要キャラが登場して、特に中心になる人物がいるわけでもなく、みんなが主人公。

一見ややこしそうに見えるが、当初はそれぞれの場面が全く独立で、場面ごとの登場人物は数名なので、読んでいて混乱することはない。話が進むにつれてだんだんと場面同士が接触し、融合し始めるが、それでも全く問題なくストーリー展開に乗って行ける。それだけキャラの書き分けがはっきりしていると言えるわけで、その点が印象に残った。これもまた最近のキャラ重視の小説の流れの一つとして位置づけられるのではないかという気がする。

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